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2013 年度 実施状況報告書

マルチモーダル多視点画像を用いたタンパク質立体構造の解析

研究課題

研究課題/領域番号 25540062
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関筑波大学

研究代表者

福井 和広  筑波大学, システム情報系, 教授 (40375423)

研究分担者 西郷 浩人  九州工業大学, 情報工学部生命情報工学科, 准教授 (90586124)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードタンパク質 / 構造分類 / 画像認識
研究概要

本年度は以下の項目について研究を実施した.
【マルチモーダル多視点画像の生成方式】多視点画像の表示形式として,バックボーン,リボン,ロケット,スティックの4種類の各特性と識別性能を調べた.また多視点画像から抽出した位置不変特徴(HLAC, LBP-u2,LBP-ri,LBP-riu2,RIC-LBP)の有効性について評価を行い,位置と回転の両方に対する不変性を有するRIC-LBP特徴が特に有効であることを確認した.
【多視点の選択法】3つの回転主軸を基準として,タンパク質を一定角度ステップで回転させて多視点画像を生成する方法と,視点をランダムに変化させて生成する方法の有効性を比較した.視点数が多くなるにつれて,ランダム生成の方が高い性能が得られる傾向を確認できた.
【マルチモーダル構造類似度の有効性】代表的な立体構造データベースSCOPからランダムに抽出したタンパク質セット(700個=各クラス100個×7クラス)を用いて,構造の違いによる7タイプ(α型,β型,α/β型,α+β型など)の識別実験を行った.その結果,代表的な従来法であるCE特徴を用いた方法では識別率が50%だったのに対して,マルチモーダル構造類似度を用いた提案法では61%と,識別性能を大きく改善することが出来た.
【アンサンブル識別】タイプの異なる特徴量による識別器を複数用意して,それらが出力する類似度の重み和を用いた識別法の有効性を評価した.単一の識別器よりも,様々な情報を反映した複数の識別器を組み合わせる方が,より高い識別性能を実現できることを確認した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

700個のタンパク質から成る比較的大規模なデータベースを用いた評価実験を実施し,従来法に対する提案法の優位性を確認できた点を鑑みると,ほぼ当初の予定通りに進んでいると考える.

今後の研究の推進方策

今後はマルチモーダル構造類似度の改良および高速化を行ったうえで,より大規模なデータ(数千クラス)に対して,マルチモーダル構造類似度の性能評価を行う.またマルチモーダル構造類似度に基づくクラスタリング実験を行う.

次年度の研究費の使用計画

特徴抽出の工夫やアルゴリズムの改良により,処理の高速化が実現でき,それによって購入する計算機のスペックを少し抑えることができた.これにより当初予定していた額の次年度使用が生じた.
次年度に実施する大規模な評価実験のための計算機環境の強化,および研究成果の発表に掛かる費用に使用する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Combination of Multiple Distance Measures for Protein Fold Classification2013

    • 著者名/発表者名
      Chendra Hadi Suryanto, Hideitsu Hino, Kazuhiro Fukui
    • 雑誌名

      Proceedings of the 2nd IAPR Asian Conference on Pattern Recognition (ACPR2013)

      巻: - ページ: 440-445

    • 査読あり
  • [学会発表] Combination of Multiple Distance Measures for Protein Fold Classification2013

    • 著者名/発表者名
      Chendra Hadi Suryanto, Hideitsu Hino, Kazuhiro Fukui
    • 学会等名
      The 2nd IAPR Asian Conference on Pattern Recognition (ACPR2013)
    • 発表場所
      沖縄
    • 年月日
      20131107-20131107

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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