本課題では、小型の受信コイルを発話器官に固定し、これらの位置を3次元測定する磁気センサを構築した。本来、送信用のコイルから生成される交流磁界は、空間内の位置によって決まる。磁気センサでは、その逆問題を考え、受信コイルに磁界から誘導される受信信号を測定し、磁界方程式の制約のもとでその位置を推定する。この時、送信側の磁界の非線形性や多自由度性が要因となって、解の多義性が生じ、マーカー位置の推定において大きな誤差を生じる問題があった。本課題では、送信コイルの配置を最適化することで、この問題を低減できることを示した。位置推定誤差は、最適化によって1.58 mmから0.40 mmまで減少した。
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