本研究では,滑らかな運動視差を本質的に有するアーク3D表示を電気的に制御可能とすることを目指し,アーク3D表示に特有な方向性散乱源の特性把握および電気的制御を可能とする液晶アクティブデバイスの実現を図った.従来の液晶デバイスの利用法とは異なり,液晶プリズムの尖端の突起部分を方向性散乱源として利用することにより,方向性散乱をON/OFF制御できることを明らかにした.また,液晶プリズムの頂角の違いにより,方向性散乱強度の角度分布を制御できる見通しを得た. 以上,本研究では,当初の目標をほぼ達成でき,アーク3D表示用アクティブデバイスの実現のための基盤技術を作り上げることができたと考える.
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