本研究は,組込みシステムなどリソースが限られたハードウェア上でも性能を実現できる機械学習アルゴリズムの構築とその実用性検証を目的とするものである.この目的の下,アルゴリズム・レベルで,性能と計算コストのトレード・オフを調整可能な枠組みについて検討を行う.この際,離散凸性などの組合せ構造に基づく整数パラメータ上での正則化学習アルゴリズムの構築を行う.そして,得られたアルゴリズムのハードウェア上での実装を行い,実験的な検証を行うまでを目的とするものである.
当該年度は,基礎となる整数パラメータ上での正則化学習アルゴリズムについて検討や定式化を行い,計算機での実験的検証を進めた.これについて,以前から検討を行っているいくつかのアプローチについて,比較や検証をさらに進めた.以前から明らかになっているスケーラビリティなどの課題について十分な対応策がいまだ得られておらず,今後の課題として検討が必要であるとの認識を得た.
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