本研究では,宇宙線によるビット反転を利用してプログラムを進化させるオンボードコンピュータ(On-Board Computer: OBC)を構築し,その有効性を検証することを目的する.その目的に向け,命令語のビット反転に加えてCPU内でのレジスタのビット反転に対処でき,かつ,条件分岐やループ構造を含む複雑なプログラムの進化を可能にする手法を考案し, Microchip Technology 社のPIC10に組み込まれている33命令のアセンブリ言語を用いたプログラム進化に成功した.この成果により,「安く」「小さく」「速い」CPUの実現可能性が高まった.
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