2011年3月の東日本大震災をきっかけに,災害中の現場に入って活動する災害救援ロボットの技術開発の動きは,ますます加速する.災害救援ロボット技術開発では,人間の脳の視覚情報処理過程を模擬し,その視覚機能に匹敵するロボットの眼「ヒューマノイドビジョン」開発は,急務の研究課題である.本研究課題では,視機性動眼反射の神経モデルやロボットビジョン運動制御で使われる神経モデルを用い,発火率勾配を導出することで神経モデルに潜む非線形性を解析する手法を提案し,神経活動の変化と分岐遷移との関係を明らかにした.また,神経モデル実装用の,人間の眼球の運動機能以上の性能を持つ両眼ロボットビジョン装置を開発した.
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