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2013 年度 実施状況報告書

足底圧力・剪断力と歩行の不安定性の関係を解析するフットウェア型歩容計測システム

研究課題

研究課題/領域番号 25540112
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関東京大学

研究代表者

森 武俊  東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20272586)

研究分担者 野口 博史  東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50431797)
大江 真琴  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60389939)
真田 弘美  東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50143920)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード足底剪断力 / 足底圧力 / フットウェア / フットケア / 糖尿病性足病変
研究概要

日常歩行において足にかかる力負荷について,足底圧力の分布のみならず足底の主要な箇所における剪断力と,歩行の安定・不安定との関連を解明するため,靴やスリッパなどフットウェア内で足にかかる力を計測可能なインソール型センサを中核とする歩行動態計測システムを構築する.老化により下肢が弱化した高齢者や糖尿病等により神経障害を有する患者のリハビリテーション計画や教育計画,靴・足装具の選択に寄与するとともに,ヒューマノイド型ロボットの足の設計や下肢・足部のセンサ配置のデザイン,歩行軌道プランニングにも役立つ知見が得られる.構築するシステムで,健常青年の日常歩行・模擬不安定歩行,高齢者の日常歩行,運動・知覚等の神経障害を有する糖尿病患者の歩行を計測し,歩行不安定性の実態を把握し要因を解析する.
初年度は,まず,予備的に簡易型として製作を進めてきた試作バージョンの足底圧分布・剪断力計測システムを改良しこれに加速度・角速度センサで構成される姿勢センサを組み合わせた同時計測系を実現し,歩行時の足底力負荷と安定性・不安定性についてのデータを取得できるようにした.また,並行して圧電フィルムをベースとした剪断力センサの構造・作製法を確立し,多様な靴内への埋め込みを可能とした.続いて,制作した剪断力センサシステムが健常人において日常歩行計測について信頼性があり妥当な出力が可能かを検証するとともに,剪断力センサのインソール内での位置・向きの適合法を構成した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

試作版のインソール型圧・剪断力センサを様々な靴・スリッパに埋め込み全体としてフットウェア型システムとできるよう製作を進めることができた.特に,小さな足サイズに対応するような圧電フィルム式の剪断力センサを加工製作し,足底に負荷をかけないようインソール面に合うようセンサを埋め込んだ多様な足サイズ分のインソール型センサを作成し,健常人でさまざまな実験が展開可能となった.また,インソール型力センサと姿勢センサとからなるシステムも構築し,健常青年および高齢者の日常歩行を記録・蓄積して,安定歩行と足底圧・剪断力との関係のモデル構成を進めることが開始できた.

今後の研究の推進方策

足病変を有する患者を含む多数の人のデータ蓄積を進める計画である.その目的のため一年目の剪断力センサ作製法確立後,被験者が自由に歩き回れるよう腰に取り付けられるサイズの携帯装着型データ収集装置を導入して,屋内だけでなく屋外においても距離のある歩行について無拘束計測が行えるようにシステムを改良することを考えている.特に健常青年・健常高齢者についてはふだん履いている靴の他に,一般的な革靴,一般的な運動靴,ヒールが高めの靴などを用意し,フットウェアの特性と安定性の相互関係,さらにはフットウェア特性と足底力負荷の関係を明確にすることを計画している.

次年度の研究費の使用計画

初年度購入した消耗品の一部の価格が見積もりより安くなったため.
二年次の物品費として使用する.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Morphological Pattern Classification System for Plantar Thermography of Patients with Diabetes2013

    • 著者名/発表者名
      Taketoshi Mori, Takashi Nagase, Kimie Takehara, Makoto Oe, Yumiko Ohashi, Ayumi Amemiya, Hiroshi Noguchi, Kohjiro Ueki, Takashi Kadowaki, and Hiromi Sanada.
    • 雑誌名

      Journal of Diabetes Science and Technology

      巻: 7 ページ: 1102-1112

    • 査読あり
  • [学会発表] 工学研究~サーモグラフィ画像処理、歩容・足負荷力センシングによる先端アセスメント技術の可能性~2014

    • 著者名/発表者名
      森 武俊
    • 学会等名
      第12回日本フットケア学会年次学術集会
    • 発表場所
      奈良市
    • 年月日
      20140307-20140308
  • [学会発表] 蹴り出し時における靴内部と足底で生じる剪断力の計測システム2013

    • 著者名/発表者名
      野口博史, 高野学, 雨宮歩, 大江真琴, 森武俊, 真田弘美
    • 学会等名
      日本機械学会2013年度年次大会講演論文集
    • 発表場所
      岡山市
    • 年月日
      20130908-20130911
  • [学会発表] 靴及び歩容の違いが足に与える剪断力・圧力の影響の検討-糖尿病足潰瘍予防の観点から-2013

    • 著者名/発表者名
      高野 学, 野口 博史, 大江 真琴, 真田 弘美, 森 武俊
    • 学会等名
      生活生命支援医療福祉工学系連合大会(LIFE2013)
    • 発表場所
      山梨市
    • 年月日
      20130902-20130904
  • [学会発表] Relationship between elevated plantar pressure of toes and forefoot and gait features in diabetic patients2013

    • 著者名/発表者名
      Ayumi Amemiya, Hiroshi Noguchi, Makoto Oe, Kimie Takehara, Amika Yamada, Yumiko Ohashi, Kohjiro Ueki, Takashi Kadowaki, Taketoshi Mori and Hiromi Sanada
    • 学会等名
      International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society
    • 発表場所
      大阪市
    • 年月日
      20130705-20130705
  • [学会発表] 靴内部における剪断力・圧力の同時測定法の開発2013

    • 著者名/発表者名
      高野 学,野口 博史,大江 真琴,真田 弘美,森 武俊
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会予稿集
    • 発表場所
      つくば市
    • 年月日
      20130523-20130523

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公開日: 2015-05-28  

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