研究課題/領域番号 |
25540114
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 淳 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30334957)
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研究分担者 |
田中 正行 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (60401543)
片岡 龍峰 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (90462671)
三好 由純 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 准教授 (10377781)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 計測工学 / 画像処理 / コンピュータビジョン / オーロラ / 3次元計測 / ステレオ計測 / 魚眼カメラ / 可視化 |
研究概要 |
平成25年度は既存のオーロラ映像を用いたカメラのパラメータ同定手法を構築した. 本研究では,3~10km離れた位置にカメラを設置し,100~200kmの高さにあるオーロラの3次元ステレオ計測を行った.各カメラにはGPSが接続されており,カメラの位置を計測することが可能である. 高精度3次元計測の実現には,カメラの外部パラメータ(カメラ間の位置と姿勢の関係)および内部パラメータ(魚眼レンズの歪みパラメータや焦点距離等)の同定が必要である.ここで,GPSの情報のみを用いたカメラの姿勢推定,および星の地図や星の軌跡の情報のみを用いたカメラの位置推定は,現状のGPSの性能と理論的考察から不可能である.そこで,GPSの情報を元にカメラの位置,星の地図や軌跡の情報を元にカメラの姿勢を求め,その結果を繰返し演算することで内部パラメータデータを正確に求める手法を提案した.ここでは,(1) 星の真値情報計算(座標変換),(2) 外部パラメータ推定(内部パラメータを仮定),(3) 外部パラメータと内部パラメータの同時推定,の3段階に分けて研究を進めた. まず真値が既知であるシミュレーション画像を利用して研究を行い,本アルゴリズムの有効性を検証した.次に,既に観測された画像に対して本アルゴリズムを適用し,その有効性を示した. また,カメラの外部パラメータと内部パラメータの同定結果を用い,オーロラの3次元計測を行うための基礎的検討を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度に計画していた内容をおおむね達成できたため.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,オーロラの3次元形状・位置をステレオ計測する手法を確立する.ステレオ計測に用いるカメラパラメータは,平成25年度に構築した同定手法を用いて推定する. また,仮想的に視点を変更したときのオーロラの見え方を推定し,任意視点から見たオーロラ映像を再構築する手法の構築を検討する.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度に購入を予定していた物品を購入せずとも,適切に研究が遂行できたため. また,平成25年度に情報収集を目的に参加を予定していた学会に参加せずとも,適切に情報収集および研究遂行が可能であったため. 平成25年度の研究進捗状況により新規に必要となった物品購入および出張に使用する予定である.
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