所属研究機関内の人間工学実験計画書の書式、システム変更等事務処理に適宜対応しながら、被験者実験のさらなる向上を図りつつデータ分析を進め、耳内脈波の左右非対称性解析を中心にした評価手法の開発を進展させ、成果を積極的に外部発信した。 ウエアラブル機器を中心に広範に人間状態計測技術に関連した情報を収集、市販の類似ウエアラブル機器を調達入手して比較検討、さらには被験者実験を通して計測機器の汎用性を詳細に検証することにより、本研究で使用した耳内脈波計測機器に内在する課題を具体的に抽出することができた。産業界など外部機関との共同研究等を視野に入れて、適用可能範囲の拡大、汎用性の向上を目指す耳内脈波計測機器の次期開発計画を検討し、指針を得ることができた。また、被験者への実験実施前の説明時や研究室見学者への対応時など、他者に計測機器の装着方法を直感的に理解していただくために、マネキンを用いて装置のディスプレイの仕方を工夫した。 これらの研究成果は、2016年9月に開催された「2016年度精密工学会秋季大会学術講演会」、同年11月に開催された「第54回日本生物物理学会年会(国際会議)」、同年12月に開催された「集積マイクロシステム研究センター研究発表会」、2017年1月に開催された「第16回産総研・産技連LS-BT 合同研究発表会」において発表、報告された。また、2017年5月に開催予定の「日本音響学会聴覚研究会」においても発表予定である。 今後、被験者実験で取得したデータ分析技術を多角的に適用展開することにより、耳内脈波の左右非対称性解析評価手法のさらなる進展を目指す。
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