研究課題/領域番号 |
25540151
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
田中 省作 立命館大学, 文学部, 教授 (00325549)
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研究分担者 |
上瀧 恵里子 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (40211297)
冨浦 洋一 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 教授 (10217523)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 機関リポジトリ / 研究者ネットワーク / トピック分析 / 研究戦略 |
研究概要 |
今年度は,研究計画に従い遂行つつ,次年度のテーマも先取りし,主に次のようなテーマを重点的に推進した. 1. 機関リポジトリの構造分析と外部データベースを活用した蓄積:機関リポジトリをネットワーク経由でローカル環境に再現し,各種処理を施せるよう,機関リポジトリの操作技術を整備した.また近年,主要大学のほとんどで整備・公開されている教員らの,いわゆる研究情報データベースに記載されている研究発表等の情報を活用し,機関リポジトリと同期させ,それらをネットワーク経由で収集を試行し,データ量やコストも見積もった. 2. 研究者をクラスタリングするためのトピック分析手法の模索:本研究では,研究者をクラスタリングのためのより深い情報を得る手法として,Latent Dirichlet Allocaiotn(LDA)といったトピック分析に着目していている.LDAの特殊なモデルと考えられるAuthor Topic Model(ATM)を導入した. 3. 研究クラスタリング手法の検討:実際に九州大学の機関リポジトリに登録されている日本語学術論文に対してATMを適用し,各著者のトピックを算出した.ただし,ここでは計算環境や,計画上の現実的な諸条件(学会発表のスケジュール等)から,小規模に制限されたものである.それらの結果を一部の組み合わせに限り精査し,外部論文がピボットとなり異なるトピックを有する研究者間がつながる可能性を示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
機関リポジトリの外部データベースおよびネットワークを活用した補完については,当初の期待を大きく裏切る結果であった.これを再考した際,そもそも本研究の波及効果として掲げていた機関リポジトリの研究者へのインセンティヴを希薄とする効果も予想され,断念することに一定の合理性があると判断した.また,今年度予定していた計画のみならず,既に来年度・再来年度に予定していたテーマ(研究クラスタの試作,外部論文の活用等)にも着手することができた.
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今後の研究の推進方策 |
研究計画を前倒して進め,当初予定していなかった研究テーマ等を説明するような学術的記述と研究者のクラスタリング等への拡張を検討する.
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次年度の研究費の使用計画 |
機関リポジトリの大掛かりな補完を断念したことにより,そのデータ洗浄等の必要がなくなったことが主な理由である. 次年度使用額については,クラスタリング結果のより詳細な評価を支援するための人件費にあてる.次年度交付額については,交付申請時の使用計画に基づき執行する.
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