飛翔体からの偏光観測は、樹種の判別や雲・エアロゾル粒子の粒径分布の推定等の応用に大きなポテンシャルを持つが、従来型は装置のサイズ、重量などの点で飛翔体搭載に適さず、普及は進んでいない。本研究では、可動部や電気素子を一切用いない画期的な偏光計測技術を応用し、超小型衛星やドローンにも搭載可能な偏光カメラの開発を行った。10x10x20cmの軽量・コンパクトな試験機を完成させ、実験室での撮像実験の結果、完全な偏光情報を導出できることを確認した。さらに生きた植物と模造品との違いを検知する等、高い性能を認めた。本研究により、小型飛翔体による偏光情報のリモート観測に目処を立てることができた。
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