1細胞広範シーケンス技術に基づく放射線の突然変異誘発率の測定を試みるべく、ヒトHT1080細胞を1細胞ずつ分注し、細胞に0.4 Gyと2 Gyのγ線照射を行った。細胞分裂を確認した後に照射・非照射群から1細胞ずつ単離した。単離した各1細胞からゲノムDNAを抽出し、MALBAC法を用いてDNAの増幅を行った。このようにして増幅したDNAをエクソン領域を濃縮しシーケンシングを行った。 0.4 Gy、2 Gy照射の各2細胞ずつを用いて解析を行ったところ、2 Gy照射では約7.5 Mbpに20個の変異と3個の挿入欠失を0.4 Gy照射では約14 Mbpに27個の変異を検出した。
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