水環境汚染が問題視されている医薬品類や化粧品等のパーソナルケア製品(PPCPs)と魚類エストロゲン受容体(ER)サブタイプの分子間相互作用を評価するため、in silicoスクリーニング系を開発した。鎮痛剤/抗炎症剤、脂質調節剤、β遮断薬、抗鬱剤などのPPCPsは、一部の魚類ERαに対して比較的強く相互作用し、相互作用に関与したERsのアミノ酸の種類や数、水素結合の有無やリガンド-ERs間の距離は異なり、生物種間差が明らかになった。開発したin silico試験系は、PPCPs-ERs分子間相互作用のスクリーニング手法として極めて有用であり、生態リスク評価ツールとしての活用が期待される。
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