森林の精密な空間放射線量マップを把握することを目指し,GPS,放射線量計,高度計測用センサ,データログ機能を搭載した小型計測器を野生動物(サル)に装着して計測する方法の開発を行った。サルは地面から離れて生活するため,地上高一定での線量換算を行うためには,サルの実際の地上高を計測する必要がある。したがって,本研究での主要な技術課題は,この高度補正にある。しかしながら,いくつかの手法を試みたものの,この技術課題を解決するには至らなかった。一方で,高度補正を除く小型装置は完成しており,今後,対象動物を変更(例えば,イノシシ等)した新たなシナリオに基づく研究につなげることができると考えられる。
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