本研究では、高感度な環境汚染物質検出システム構築のために必須となる、環境汚染物質をセンシングするセンサータンパク質調製のための構造基盤解明を行った。具体的には、鉄錯体の一種であるヘム(鉄ポルフィリン錯体)をセンシングするための構造基盤を明らかにするため、ヘムセンシング能を有する二種のヘム輸送タンパク質(Listeria monocytogenes由来のHupDおよびCorynebacterium glutamicum由来のHmuT)を対象とし、X線結晶構造解析、および各種分光学的手法を用い、これらヘム輸送タンパク質によるヘム分子のセンシング、ならびにヘム結合反応の分子機構解明を行った。
|