本研究では、気候モデルと観測データを有機的に結ぶ新たなグリーンランド氷床の質量収支推定手法を開発することを目的とした。その結果,大気陸面結合データ同化システムを開発した.モデルは地域気候モデル(WRF)を用い、観測データとしては衛星重力観測(GRACE)データおよび気象観測データを用いた.まず,結合予報誤差共分散を用いることで,陸上観測の情報が大気を修正することが可能となった.さらに,大気とGRACEデータの両者をデータ同化することで,大気とグリーンランド質量収支の両者を改善することが可能となった.今後は,再解析データの精度検証と長期再解析に取り組んでいく予定である.
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