本研究では、植物に強い環境ストレス耐性を付与することができる、優れたストレス耐性遺伝子の単離とその機能解析を目指し、強ストレス耐性緑藻Chlamydomonas W80 (W80株)より見出した低温ストレス応答性機能未知遺伝子の機能解析を行った。本遺伝子は低温ストレスのみならず、過剰量の銅イオンにより引き起こされるストレスによっても転写産物量が著しく増加することを見出した。また、本遺伝子を大腸菌において発現させ、増殖試験や生菌数計測、形状解析などの様々な表現系解析を実施したところ、本遺伝子がコードするタンパク質が大腸菌内において細胞の分裂過程を阻害し形態変化を引き起こすことが明らかとなった。
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