環境中のエンドトキシン等の微生物由来毒素の混入を包括的に鋭敏かつ迅速に検出する方法はいまだ確立されていない。微生物由来の活性物質に幅広く反応する単球に注目し、THP-1単球系細胞株由来のIL-8レポーター細胞、THP-G8細胞を用い評価系の構築を目指した。 仙台およびマニラ周辺の環境水について、リムルス試験での測定値とTHP-G8でのIL-8レポーター活性を比較したところ、完全には相関せずエンドトキシン以外の免疫攪乱物質が関与しその活性を評価できる可能性が示唆された。またTLR4のアンタゴニスト、または抗酸化剤による抑制を指標として環境水は分類され、定性、定量的に評価できる可能性が示唆された。
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