本研究では、水溶液中に存在する各金属錯体種を単一化し、金属‐配位子間の結合強度を制御することで還元速度を一致させ、これまで誰も成し得ていない3元系のCIS合金ナノ粒子を水溶液中で合成する手法を開発することを目的とした。 錯体濃度計算を行い、金属錯体が単一となる条件を予測した。サイクリック・ボルタンメトリーを用いて、Cu錯体及びIn錯体の還元電位を測定し、生成物質をXRDにより確認した。これらの結果から、還元電位と錯生成定数が直線関係に成ることを明らかにした。アスパラギン酸およびNaBH4を用いることで、CuIn合金を合成することが可能であると明らかになった。
|