本研究では2つのアプリケーションを開発した。1つは(1)教育用アプリケーションで、 もう1つは(2)生活用アプリケーションである。 (1)教育用アプリケーション:学習アプリで正解を赤のシートで隠す類の自習教材について、色弱者支援機能をもつAndroid版を開発した。Android上で画像の赤を抽出し、その付近を黒く塗りつぶすことでスマートフォンやタブレット型端末が赤シートの代わりになり、P型の人でも疑似的に体験できるようにした。 (2)生活用アプリケーション:色覚異常の中でも多い赤緑色覚異常の色弱者を対象とし、カラーユニバーサルデザインに重点を置き、赤色系統の色名表示アプリケーションの開発を行った。本アプリでは、リアルタイムでの実行を念頭に置き、計算時間のかかるHSVに変換をしてからの色の判断ではなく、RGBの比率によって色の判断をさせた。コンピュータに取り込んだ画像に対して、色の識別を行い、文字情報で例えば「赤」と出力することができた。
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