食品中の様々な機能性成分に着目し、本研究は癌などの悪化に関与する血管新生を制御する作用をもつ食品成分の探索と評価法の検討を行った。 探索はマトリゲルとともにヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)を培養し、添加した探索物質のネットワーク形成能の差違を評価して行った。さらに、HUVECとヒト成人皮膚線維芽細胞の共培養系を作製し、形成される細管に対する物質の制御効果を解析ソフトで定量化する方法を検討した。 その結果、肥満の予防や改善に有効とされるある物質が、血管新生の促進作用を示すことが明らかになった。本物質の促進作用については国内外で報告がなく、血管再生療法の一助としての新たな展開が期待できる。
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