研究実績の概要 |
申請者は尿中に排泄されるビタミン量は,介入試験ではビタミン摂取量と高い相関が認められたが(Fukuwatari T, Shibata K. Urinary water-soluble vitamin and their metabolites contents as nutritional markers for evaluating vitamin intakes in young Japanese women. J Nutr Sci Vitaminol (2008) 54, 223-239.),観察研究ではゆるい相関が認められる程度であることを報告してきた(Tsuji T, Fukuwatari T, Sasaki S, Shibata K. Twenty-four-hour urinary water-soluble vitamin levels correlate with their intakes in free-living Japanese university students. Eur J Clin Nutr (2010) 64, 800-807.).観察研究における低い相関関係は,尿中ビタミン排泄量はビタミン摂取量だけではなく,食事内容,身体活動強度(Metsを使用した生活活動時間調査),生活習慣などの影響を受けることに着目した.本研究では,71名の健康な女子学生を対象者とした横断研究を行った.食事調査,生活習慣調査,24時間畜尿を行い,食事調査結果,身体活動強度,生活習慣調査結果の各因子と水溶性ビタミン排泄量との関係について多変量解析を行った.この結果に基づき,尿中ビタミン排泄量を用いてビタミン栄養状態を評価する関係式を導出する作業を行っている.成果は,平成27年度中に学術論文として公表する準備をしている.
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