大学のESDとして実践が広がる環境人材育成の事例に対する批判的検討を通じ、特にそのなかで推進される「現場体験」の意義や課題と、現場体験にもとづく教育と専門的・科学的教育との衝突を乗り越えるために学生や教員が経る「アンラーン(unlearn)(学びほぐす・学び捨てる)」の過程を明らかにした。さらに、それが学生と地域のレジリアンス(変化に適応してストレスから速やかに回復する能力)の育成につながるという仮説にもとづき、グローバル教育としての多様な現場体験や学生交流の可能性を示し、今後の課題として「現場型グローバル人材育成」による大学のESD構築を提案した。
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