研究課題/領域番号 |
25560102
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大澤 範高 千葉大学, 融合科学研究科(研究院), 教授 (30251721)
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研究分担者 |
梅澤 猛 千葉大学, 融合科学研究科(研究院), 助教 (50450698)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 3次元プログラミング言語 / 身体性 / ジグソーパズル状表現 |
研究概要 |
情報教育のプログラミング学習に、3次元仮想空間を活用し、デザインパターンなどの抽象度の高い要素を活用できるオブジェクト指向3次元プログラミング言語を設計、実装し、その言語を用いた効率的なプログラミングのための身体ジェスチャと複数の指によるタッチを活用した新しいユーザインタフェースを考案・開発することを目標に研究を進めた。 平成25度は、3次元プログラミング向きのユーザインタフェースの設計・評価を中心に研究を行った。 プログラム要素検索・提示・選択のためのジェスチャ認識に関して、身体の向きに依存せず、高精度での認識を行う方法について動的時間伸縮法を用いた方法を評価した。1台の深度センサーの利用による限界が明らかになったため、複数台の深度センサーを利用し、それらの情報を統合することによって頑健なジェスチャ認識を行う方法を評価することが今後の課題である。 また、マルチタッチを活用したインタフェースとして、腕時計型デバイスを用いるインタフェースを提案し、プロトタイプシステムを実装し、予備的な評価を行った。プログラミングの際に必要となるテキスト入力方法についての評価を行った。従来の手法と比較して必ずしも十分な優位性が得られなかったが、改善方法に関する示唆が得られた。実験結果の考察に基づいて、今後改善を行う予定である。さらに、タブレットにおいて多数の候補からの選択を高速化するために、多段予測と候補の決定経路の指定による一括選択方式を提案し、プロトタイプシステムを作成し、基礎的な評価を行った。 オブジェクト指向3次元プログラミング言語に関しては、理解しやすく、操作が容易になることを念頭に置いて設計を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載の計画におおむね従って平成25年度は研究を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの計画に従い、研究を進めていく予定である。また、研究の成果発表をより積極的に行っていく予定である。 ユーザインタフェースに関しては平成25年度の成果に基づき研究を進める。ジェスチャ認識に関しては、複数台の深度センサーを用いて身体の向きに依存しない、高精度の認識を行う方法を評価する予定である。また、腕時計型デバイスおよびタブレットを用いるインタフェースは改善を行い、その効果を評価する予定である。 オブジェクト指向プログラミング言語の設計を進め、デザインパターンなどを含むプログラム要素およびスタックフレームなどの実行状態の表現を開発する。比較のために2次元表現から開発を行い、3次元表現を開発する予定である。 設計が進んだことによって、システムおよび教材の開発に当初の予定よりも多くの労力と時間が必要であることが見込まれる状況である。言語の設計およびユーザインタフェースの開発を優先させ、より重要な点の評価結果を早期に得るように進める予定である。
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