研究実績の概要 |
プラントの中央制御室や防災中央情報管理室などの仮想空間を臨場感あふれる形で実現するためには、効果的な空間音響システムを実現することが必要不可欠となる。大スクリーンに囲まれた訓練者には、ブザーや警報音、あるいはスイッチ音が、あたかもそれらが映し出された位置から発せられたかのように聞こえなければならない。小画面のスクリーンでは問題にならないが、壁いっぱいに映し出される映像のなかで、音源位置から音が出ているように見せるためには、きわめて高度な空間音響システムの設計、構築が必要となる。このような要求を満足させる音響システムについては、すでに本代表研究者が関連する基礎研究に基づいて、その困難さと解決方法について研究開発実施し実験を行った[9.1]。オペレーションルームの相互作用的なインターフェイスに関しましてP3P論理モデルに基づく数値計算を実行と理論的研究も行った[9.2]。 [9.1] J. Lam, B. Kapralos, K. Collins, A. Hogue, K. Kanev, M. Jenkin, Sound localization on table-top computers: A comparison of two amplitude panning methods. ACM Computers in Entertainment 12(2):4:1-4:19, 2014. [9.2] M. Vynnycky, K. Kanev, Mathematical Analysis of the Multisolution Phenomenon in the P3P Problem. Journal of Mathematical Imaging and Vision 51(2): 326-337, 2015.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
音源の空間位置の同定[9.1]、双方向インターフェースのモデル化とシミュレーション技術開発[9.2]については、情報担体としての物理表面の利用に関する研究および表面に付された特殊符号を用いる人間-コンピュータ双方向インターフェース(HCI)環境[11.1, 11.2, 11.3]に関してそれぞれ研究成果を発表した。また、バイオメトリック(生物測定学に基づく方法)な手法の本研究課題への適用可能性についても検討をおこなった[11.4, 11.5]。 [11.1] P. Bottoni, K. Kanev, N. Mirenkov, M. Ceriani, A Framework for Situated Interaction with Augmented Surfaces, International Journal of Software and Informatics (submitted). [11.2] K. Kanev, Augmented HCI Environments, Guest Lecture, November 19, 2014, 11:45-13:15, Aule 8 bis, Room 15, Main Campus. [11.3] K. Kanev, Surface Codes for Advanced HCI, Invited Presentation, Research Seminar, November 24, 2014, 14:30-15:30, Seminar Room, Via Salaria 113. [11.4] K. Oyaizu, K. Harada, K. Kanev, M. De Marsico, P. Bottoni, Towards an Experimental Biometric Framework for Natural User Identification, International Conference on Humans and Computers HC-2014. [11.5] K. Kanev, Gesture Biometrics, Invited Lectures, November 25-27, 2014, Room G50, Viale Regina Elena.
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