対象間を識別させる課題において、視覚的なガイドとなる道具の使い方を8歳児で検討したところ、刺激の目や特徴的な部分を重点的に探索することがわかった。3~5歳児においては刺激に対する探索活動に続き、確認的ローテーションの存在が示唆された。一方、手や頭といった身体各部の揺れを加速度センサーで測定したところ、3~8歳児では、身体各部分間の協調(co-ordination)が課題成績に従い変化し、認知的処理と身体の揺れとの緊密な関連性を指摘することが出来た。また自発的な身体利用が空間的変換に対し補助的役割を果たすことを示しただけでなく、認知処理への自己制御の関与を示唆する結果も得ることができた。
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