2年間かけて、日本国内に残る明治から昭和前半まで使われた皮膚科ムラージュ(医学模型)を写真が専門の大西と調査・記録した。主要大学医学部皮膚科教室(東京・慶應義塾・北海道・九州・名古屋・金沢ほか)および博物館等の協力を得て、歴史的標本を記録しつつ、各ムラージュ師の経歴や皮膚科医との関係なども明らかにした。皮膚科ムラージュと同様に、貴重なキノコや寄生虫の蝋製標本も研究対象とした。欧州ムラージュ修復プロジェクトの拠点ドイツ・ドレスデン衛生博物館とも連携し、2014年夏にはドレスデンで修復師とのインタビューも行った。研究成果は、論文だけでなく、2015年中に書籍として公表予定で、現在準備を進めている。
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