• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

デジタル歴史史料活用のためのシステム実装と実証

研究課題

研究課題/領域番号 25560125
研究機関東京大学

研究代表者

大和 裕幸  東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (50220421)

研究分担者 鈴木 淳  東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (80242048)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードセマンティックウェブ / デジタルアーカイブ / 歴史研究 / 平賀譲 / 技術史 / 外交史
研究実績の概要

本研究ではデジタルアーカイブで公開されている史料をはじめとしたデジタル史料に対する研究を支援するWebシステムを開発した。セマンティックウェブ技術を用い、史料の書誌情報や研究者の知見をメタデータとして記述することで、画像史料に対する検索や分類、時系列への並び替えを可能とした。さらにインターネットを介して、複数の研究者が並行してこれらの情報を蓄積することで、複数研究者が共同で史料の収集や整理・分析等の研究を遂行可能な環境を構築した。加えて画像処理技術などを用い、計算機による半自動的なメタデータの蓄積を可能とする環境も構築した。そして本システムを以下の2事例に適用し、有用性を検証した。
1点目はセキュリティの問題によって一時閉鎖した平賀譲デジタルアーカイブについて、本システムを用いて全面的に改定・再公開を行った。これまで蓄積された書誌情報に加え、画像処理技術を用いた類似史料検索機能を新たに提供している。さらに研究者に対して、史料や書誌情報の追加・編集を行うための機能を限定的に提供している。これらの機能を用いて戦艦の改造履歴に関する研究を行い、類似画像検索に基づく図面史料の収集や、史料分類、時系列への並び替えを行い、煙突本数が減少した原因を容易に分析することができた。
2点目は第一次世界大戦後の外務省来電を対象とし、来電の送付先を決定していた人物の特定および送付先の決定過程に関する研究を行った。開発したシステムを用い、研究代表者・分担者の研究室学生が共同で史料の収集・整理を行うことで、500件弱の来電を対象とした分析が可能となった。具体的には、来電に記述された閲覧者名や送付先、それを記入した人物の筆跡などをメタデータとして蓄積し、筆跡の時系列変化や、送付先・閲覧者別の史料分類を行った。この結果、来電の送付先決定者やその決定過程に関する仮説を立案することができた。

備考

2014年5月にセキュリティ上の問題のため一端閉鎖したが、ソフトウェアを全面的に改定することでセキュリティ問題を解決し、2014年10月10日に再公表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 平賀譲デジタルアーカイブと史料研究環境の構築2015

    • 著者名/発表者名
      中村覚、大和裕幸、稗方和夫、満行泰河
    • 学会等名
      日本船舶海洋工学会平成27年春季講演会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2015-05-25 – 2015-05-26
  • [備考] 平賀譲デジタルアーカイブ

    • URL

      http://gazo.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/hiraga2/

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi