研究課題/領域番号 |
25560140
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
高田 良宏 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 准教授 (30251911)
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研究分担者 |
古畑 徹 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (80199439)
山地 一禎 国立情報学研究所, 学術ネットワーク研究開発センター, 准教授 (50373379)
林 正治 一橋大学, 情報化統括本部情報基盤センター, 助教 (90552084)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 博物館情報学 / 学術資源 / 歴史的物資料 / リポジトリ / メタデータ / LIDO |
研究概要 |
本研究は,資料所蔵機関毎,および,資料種別・資料形態毎に別々に管理されている資料館・博物館・図書館等が収集・蓄積する文献以外の多様な歴史的・文化的資料(以下歴史的物資料)から必要な情報群を容易に引き出すことを可能な環境の確立を目的としている.初年度は,歴史的物資料環境の整備,検索環境の検討・開発,および,プラットフォームへの組み込み,歴史的物資料,および,その資料情報を一意に決定するIDに関する検討を行った.具体的な内容は次の通りである. 1. 学術資源群の形成とメタデータの検討(高田,古畑,林):先行研究により歴史的調査およびデジタル化が進んでいる歴史的物資料に対して,再整理・再分類を行い,テストリポジトリを立ち上げるなど,資料環境の整備を行った.また,高度な検索などに対応するため,DC(Dublin Core)ベースのモデルからLIDO(Lightweight Information Describing Objects)ベースのモデルへの移行を検討した. 2.検索環境の開発(高田,林):申請者らが行った大学関係の博物館・資料館関係者および資料を取り扱う研究者へのヒアリングを基に,歴史的物資料に対する検索行動のシナリオを作成し,リポジトリプラットフォームに実装すべき検索環境の検討を行った. 3.プラットフォームの開発(山地):分坦者の山地が開発に携わっているリポジトリプラットフォーム(WEKO)に歴史的物資料に対応する検索環境の実装を行った. 4.一意IDに関する検討(林,山地):歴史的物資料を永続的に一意に特定するためのID導入の検討を行った.今回は学術論文などの文献資料においては一般的になってきたDOI(Digital Object Identifier)を割り振ることを想定し,歴史的物資料に適応した場合の効果や運用などに対する影響について議論した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
資料環境の整備,検索環境の検討・開発,および,プラットフォームへの組み込みなど,研究課題全般的にほぼ計画通りに進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
資料環境の整備,検索環境の検討・開発およびプラットフォームへの組み込みなどについては,今年度の成果を基に来年度も引き続き研究開発を行う.今年度から議論を開始した歴史的物資料を永続的に一意に特定するためのID導入については,博物館・資料館関係者および資料を取り扱う研究者へのヒアリング等を実施し,実際に資料を取り扱う現場で活用できるものとする.
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次年度の研究費の使用計画 |
予算をより有効に使用するため,資料環境の整備の実施において効率化を図り経費の節約を行った.節約分を次年度計画に加え,資料環境の整備などにおいてよりいっそうの進展を図るためである. 繰り越しが生じたのは資料環境の整備の効率化により節約できたためであり,課題は当初計画通り進んでいる.次年度計画に加えることにより,資料環境の整備などにおいてよりいっそうの進展を図る予定である.
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