研究課題/領域番号 |
25560152
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮野 公樹 京都大学, 学際融合教育研究推進センター, 准教授 (40363353)
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研究分担者 |
森 玲奈 東京大学, 大学院情報学環, 助教 (70588087)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 未言語領域 / 啓発 / ワークショップ / コミュニティ評価 |
研究概要 |
平成25年度は、政策論、学問論、ならびに大学論的観点からの“異分野融合”の理論モデル構築に注力した。具体的には、本研究は異分野融合を議論するにあたり論文や学会発表といった有形な成果物だけでなく、研究者らの相互理解進展、視野拡大、視点増加といった無形の成果物までを対象とすることを目標の一つに掲げており、そのために教育学者、哲学者らと月一度のペースで議論を重ね、「異分野融合とは、異分野“衝突”の結果として生じるもので手段ではなく、最終的に異分野の知識や体験が帰着するのは個々人の内面であり、“融合”とは個々人の実践知(主に暗黙知、身体知として未言語領域に存在するもの)の言語化を通じて自身の内面で生じる啓発(気付き)」であるという仮説立案にまで至った。なお、その結果はNature JapanのWEBサイト特集記事にて公開に至った他、大阪大学全学FD研究会における基調講演にて紹介するなど、すでに業績として公開情報となっている。 また、上述した理論モデルの構築に加え、複数分野が集まって意見交換を行うワークショップを同時進行させ、平成25年度は合計3回実施した。それぞれ、研究者の未来について、100年後の日本社会について、そして、界面・表面についてといった分野横断型のテーマで議論し、各分野の参加者がどのような前提条件をもとにどのような意見を掲示するのかといった点について質的にインタビューを行い、上述した理論モデルの構築にフィードバックさせると共に、研究申請時にて記載した「研究コミュニティ評価論」の確立を狙ったものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では調査の実施を主たる目的としており、その調査における仮説検証のために最も重要な“検証すべき背景理論”を高いレベルで構築するに至ったため、研究の進行はほぼ順調であると考えられる。また、すでに数回のワークショップを行い、その開催ノウハウ等の実施経験も得ており、平成26年度の本調査においては十分なスタートがきれると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
上記の理論モデルに従い、論文の著者数ではなく異分野衝突による個々人の内面的変化に着目した調査を実施する。そのような内面的融合度合いを計測するためにまず、各学術分野の思考フレームワークの記述を試みる。なお、当初、理科系分野を中心に調査研究を行う計画であったが、昨今の異分野融合の社会的要求も踏まえ、文理融合もまた視野に入れる必要があると考えている。 最終的に得られた結果は、分析の後、考察結果とあわせてWEBや小冊子等にて広く公開する予定である。特に、異分野融合に関する政策を数多く実施している文科省への結果送付を考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、主に理論モデル構築に注力し調査事業の基盤作りに従事したため、当初計画していた通りの予算執行には至らなかった。 平成26年度においては、実際に本調査を行う計画であるため、平成25年度で未使用分を活用しより大規模な調査を実施する予定である。これは、今後の計画欄にも記述したように文系を含めるように調査対象を拡げるという計画変更に準ずるものである。
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