研究課題/領域番号 |
25560185
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
大丸 裕武 独立行政法人森林総合研究所, 水土保全研究領域, 室長 (60353744)
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研究分担者 |
村上 亘 独立行政法人森林総合研究所, 水土保全研究領域, 主任研究員 (10353880)
戸田 堅一郎 長野県林業総合センター, 育林部, 研究員 (20507321)
岡谷 隆基 国土地理院(地理地殻活動研究センター), 地理地殻活動研究センター, 主任研究官 (20581606)
小荒井 衛 国土地理院(地理地殻活動研究センター), 地理地殻活動研究センター, 室長 (50419876)
中埜 貴元 国土地理院(地理地殻活動研究センター), 地理地殻活動研究センター, 研究官 (60511962)
岩橋 純子 国土地理院(地理地殻活動研究センター), 地理地殻活動研究センター, 研究官 (90391698)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 深層崩壊 / 干渉SAR / 重力性岩盤クリープ |
研究概要 |
近年、各地で記録的な豪雨が発生し、多くの深層崩壊の発生がしており、その予測手法の開発が急がれている。これまでに開発された深層崩壊予測手法の多くは、深層崩壊発生前に進行する、重力性岩盤クリープが形成する微地形の評価を指標としているため、変形が加速中の斜面と変形が停止した斜面とを分離できない。これは、実際の重力性変形の進行を広域的に把握することが技術的に困難であったためであるが、本研究は近年開発が進みつつある、干渉SARデータの解析技術によって広域から重力性岩盤クリープが進行中の斜面を検出し、ローカルな斜面モニタリングにつなげるための手法を開発することを目的とした。本年度は、静岡県口坂本、長野県の坂巻温泉、天龍村、大鹿村において、干渉SARデータで斜面変形が推定される箇所について現地調査を行った。その結果、いずれの斜面でも重力性変形を示唆する亀裂が見られ、干渉SARが深層崩壊発生前の重力性クリープを検出していることが明らかになった。とくに、静岡県口坂本の斜面では、干渉SARによる変状が見られた1年以内に地すべりが発生していることから、深層崩壊や地すべりの直前予測にも利用できる可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初想定した、干渉SARによる異常域での斜面クリープを確認することが出来た。また、一部の斜面ではその後に大規模な崩壊が発生していることから、深層崩壊の直前予測に利用できる可能性が示された。
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今後の研究の推進方策 |
今年度調査を行った長野県と静岡県に加えて、近年深層崩壊が多発した紀伊半島についても、干渉SARデータと現地における斜面変動との比較検証を行いたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
長野方面への調査旅費メンバーの人数が変更及び、無償の代替データによる効率化。 調査補助員の増員及び解析データの購入。
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