薬剤刺激によりヒトリンパ球細胞から生成された細胞サイズのリポソーム(細胞外ベシクル)を用いて、トランスポータ型膜タンパク質を解析するための新規マイクロデバイスを開発した。SiN(窒化シリコン)製ダイアフラムに形成した微小孔上にリポソームを固定化した後に、界面活性剤を作用させてリポソーム膜を部分的に溶解した。これにより、微小孔がリポソーム膜切片で覆われた状態を作り出すことに成功した。そして、リポソーム膜上に存在するグルコーストランスポータ1(GLUT1)により輸送される蛍光標識グルコース(2-NBDG)を、FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)を用いて検出することに成功した。
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