5-ALA(aminolevulinic acid)の代謝産物であるPpIX(protoporphyrin IX)は腫瘍特異的に蓄積し蛍光を発する。ヒトへ応用可能な腫瘍検出用プローブとして有用であるものの,背景組織の自家蛍光の影響や蛍光灯など白色光による退色が問題となっている。そこで,本研究では非線形ラマン散乱分光法をPpIX検出に応用する新たな選択的腫瘍検出法の開発を行った.その結果,分子振動情報を検出するに十分な非線形ラマン散乱分光システムの開発に成功し,またPpIXや5-ALAに特徴的なラマンスペクトルが明らかとなった.
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