研究課題/領域番号 |
25560223
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
馬場 耕一 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (00436172)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | ナノバイオ材料 |
研究概要 |
エンジン搭載自動推進型ナノ粒子の作製を試みた。種々の測定装置を用い、作製したナノ粒子の構造物性解析を行った。通常の薬剤粒子において約100nm近傍の薬剤ナノ粒子を作製することに成功した。またH26年度に向けた予備検討として、推進エンジンを搭載しないナノ粒子点眼液を作製し、実験動物の眼に点眼したところ、ナノ粒子のナノサイズ効果により薬剤の眼内移行性が高まることが明らかとなった。H25年度の研究実施により、H26年度に実施予定のエンジン搭載自動推進型ナノ粒子点眼液の開発と薬物の眼内移行性評価につながる有効な成果を得ることに成功した。またナノ粒子の眼内移行性評価において有効なツールと成り得る蛍光性ナノ粒子の作製にも成功した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H25年度の目標達成、すなわち①エンジン搭載自動推進型ナノ粒子の作製と②物性評価(粒子サイズ、分散安定性等)について一定の成果を得ることに成功し、またH26年度の研究実施計画に繋がる予備的実験データの取得にも成功したため、研究はおおむね順調に進展していると考える。
|
今後の研究の推進方策 |
平成26年度の目標である、作製したエンジン搭載自動推進型ナノ粒子が、実際に高い眼組織浸透性を有するか実験動物を用いた点眼実験により明らかにする。 具体的には、①、②を中心的に実施。①エンジン搭載自動推進型ナノ粒子点眼液の動物への点眼: 作製したエンジン搭載自動推進型ナノ粒子点眼液を実験動物であるマウスやウサギに投与する。②眼内移行性評価: 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用い点眼液の眼内移行性を評価する。本年度において、推進エンジン搭載型有機ナノ粒子の作製と組織浸透性評価により得られた有効性をまとめあげ、本研究課題の意義を実証する予定。
|
次年度の研究費の使用計画 |
研究計画はおおむね予定通りに進行中である。申請当初の予算額より少ない予算での実験遂行となったため、次年度に継続的に研究遂行ができるよう、本年度はできる限り必要最小限の予算執行へ計画を変更し研究を遂行した。また成果発表に向け、特に学会への旅費等をH26年度に使用したいこともあり、次年度使用額が生じた。 H26年の研究遂行に向け、必要な試薬・実験動物等の消耗品、学会発表のための旅費、論文成果発表のための謝金・その他の予算を執行予定である。
|