研究課題/領域番号 |
25560232
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 独立行政法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
鈴木 隆文 独立行政法人情報通信研究機構, 脳情報通信融合研究センター脳情報通信融合研究室, 主任研究員 (50302659)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 神経電極 |
研究概要 |
【背景・目的】ブレイン-マシン・インタフェースを真に実現するための基盤技術として神経電極の重要性が注目されているが、従来の微小神経電極はシリコンをベースとした固い構造のものであった。これはその電気的特性や作成面での利点がある一方、機械的侵襲に特に弱い性質を持つ神経細胞を痛めるだけでなく、装着した神経組織の柔軟な動きに追従できずに、「ずれる」(目的とする神経線維と長期間の安定した接続ができない)原因にもなっている。そこで本研究では、装着後に神経細胞との接続を長期間維持できるような神経電極構造および装着方法の開発を目的とする。より具体的には柔軟神経電極の表面の微小突起構造が神経細胞に取り込まれる工夫などによる長期安定計測の実現を目指す。 【本年度の実績】 ■計画1-1:柔軟な基板を有する神経電極の準備。すでに試作済みのパリレンC(ポリクロロパラキシリレン)を基板材料とした柔軟神経電極について、本課題の遂行のための改良・試作を行った。皮質内への刺入型電極と、脳表面用電極とを兼用可能な構造の電極を作成した。 ■計画1-2:評価系の準備。対象としてラット大脳皮質を利用できるよう評価系を構築した。 ■計画2:神経細胞との接続を長期間維持できるような電極構造の確立。 電極表面のミクロな構造を工夫することによって、神経細胞との接続を長期にわたって安定に維持することを目指し、ミクロ構造を作成した。一例として、神経組織、あるいは神経細胞の内部に微小突起構造が取り込まれるような構造を作成した。様々なサイズの構造を作成し、電気的特性を測定・評価した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載した研究の目的に沿い、おおむね研究計画の通りに実施できたため。
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今後の研究の推進方策 |
交付申請書に記載した研究計画通りに遂行する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
神経電極材料が手持ちのもので賄うことができたため、費用が当初計画ほどかからなかったため。 神経電極材料費、評価費用、人件費(派遣技術員)等に使用する計画である。
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