研究課題/領域番号 |
25560239
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
佐藤 和也 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30284607)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 睡眠時無呼吸症候群 / ロボットアーム |
研究概要 |
軽・中程度の睡眠時無呼吸症を発症している患者を対象に,睡眠時無呼吸状態に陥った際にロボットアームの先端が体の一部に触れて寝返りを促す装置の開発を行うのが本研究の目的である.患者の寝相といびき音の相関関係をモーションキャプチャ装置を用いて解析を行う前に,具体的な装置の開発を行うよう計画を変更した.また,コンピュータを使うことなく,持ち運び可能となるコンパクトなロボットアームと付属装置での動作を目指すこととした.この計画変更に伴い,新たなマイコンを導入によるUSBカメラを用いた顔位置の認識,ロボットアームの関節角制御,いびき音の計測などを行うこととした.導入予定のマイコンが品不足のため購入できず,計画が大幅に遅れている.また,導入しているマイコンの使用方法,機器の設計などに思いのほか手間取ったが,ようやくプロトタイプの装置が完成し,動作確認を行っている状況である.装置が完成次第,佐賀大学医学部附属病院と連携し,本研究により開発した装置の有効性を検証する予定である.また,本研究の概要とプロトタイプの装置の動作状況とをまとめた内容を論文化し,2014年8月に開催される運動制御系,メカトロニクス系の国際会議にて発表予定である.今後は装置の完成を急ぐとともに,医学部附属病院との連携を高めて,実際の睡眠時無呼吸症候群を発症している患者に対しての実験,有効性の検証を行うとともに,さらなる装置の改善を行っていく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コンピュータを使うことなく,持ち運び可能となるコンパクトなロボットアームと付属装置での動作を目指すこととしたが,導入予定のマイコンの品不足,マイコンの使用方法,機器の設計などに思いのほか手間取り研究遂行に支障をきたした.また共同研究する予定であった大学院生が内臓疾患に陥り,思ったほど開発に時間を割けなかったという理由もある.現在は,開発を担当する大学院生を変更し,研究のペースを上げている状況である.
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今後の研究の推進方策 |
プロトタイプの装置は完成し,動作確認を行っている状況であるので,装置が完成次第,佐賀大学医学部附属病院と連携し,本研究により開発した装置の有効性を検証を行う予定である.今後は装置の完成を急ぐとともに,医学部附属病院との連携を高めて,実際の睡眠時無呼吸症候群を発症している患者に対しての実験,有効性の検証を行うとともに,さらなる装置の改善を行っていく予定である.有効性の検証がある程度明らかになった段階で,日本睡眠学会など睡眠時無呼吸症候群の専門家が集う学会にて,本研究の有効性をアピールするとともにさらなる改善点を探る.
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次年度の研究費の使用計画 |
研究計画を変更し,先に具体的な装置を作成することとし,モーションキャプチャ装置を購入しなかった.そのために当該年度の支出が大幅に減り,次年度使用額が生じた. 装置が完成した後,実際の睡眠時無呼吸症候群の患者さんに対しての状況を鑑みながらモーションキャプチャ装置の購入を検討する.また,装置開発の成果を複数の国際会議で発表するため,旅費や会議参加費として使用する予定である.
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