| 研究課題/領域番号 |
25560241
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| 研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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| 研究機関 | 日本大学 |
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研究代表者 |
安藤 努 日本大学, 生産工学部, 准教授 (30399414)
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| 研究分担者 |
関野 正樹 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20401036)
朴 啓彰 高知工科大学, 地域連携機構, 客員教授 (60333514)
和田 仁 高知工科大学, 工学部, 客員教授 (60354312)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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| キーワード | 磁気刺激 / 低浸襲治療システム / 脳底部 / 磁場解析 / 認知症 / 高齢者 |
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| 研究概要 |
本研究は、従来刺激コイルを設置している頭皮表面に代わり、口腔内に設置することで脳底部を有効に刺激する方法を探り、アルツハイマー型認知症などの脳底部疾患への新たな治療法を提案することを目標としている。平成２５年度は主に口腔内にコイルを設置してパルス磁場を印加する磁場解析数値シミュレーションを実施した。また、磁束密度を検出できるサーチコイルを埋め込んだ紙粘度の脳部位模型を作成し、口腔内には入らない寸法であるが商用の磁気刺激コイルを使い、簡易実験を実施して磁場解析の結果と比較検討した。
まず、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)が提供している数値人体モデルデータベースを利用して、頭部のみの３次元数値データを抽出した。次に、口腔内に入れるコイルの数値モデルを作成し、コイルの角度を変えた時の脳底部（視床、視床下部、海馬）における磁場強度および渦電流密度を有限要素法およびSPFD法を利用した３次元数値シミュレーションを実施した。渦電流密度については、各部位の導電率に影響し、灰白質と同じ導電率とした海馬が導電率が２桁小さい視床および視床下部より約２桁大きい数値を得た。またコイルの角度についてはコイル面のほぼ法線方向で渦電流密度の最大値が得られた。
脳部位模型を使用した実験では各部位に設置したサーチコイルにて磁束密度を計測した。コイル角度と磁束密度の相関は実験と数値解析でほぼ同じ傾向が見られた。しかしながら、商用コイルの仕様が明らかになっていないこともあり定量評価までは至らなかった。今後、口腔内用のコイルを設計および製作し、再度実験を試みる。
以上、今回の結果ではコイルに印加する電流値等は一定であり、磁気刺激の効果があるか否かの評価までは至っていない。今後様々なパラメータを変えることで比較検討していく。最後に平成２６年２月に本研究における基本となる特許を申請したことを付け加える。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
電磁場解析において、コイルの仕様（電流値、周波数等）を１つのパラメータしか実施していなく、定量的な比較評価が行えていない。また、磁性球を脳底部近傍に設置した数値モデルを作成することが困難なため、磁性球の効果の有無を確認する数値シミュレーションを実施していない。
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| 今後の研究の推進方策 |
脳底部の磁気刺激に有効なコイルに印加する条件（電流、周波数等）を数値解析にて求める。また、口腔内コイルを設計・製作し、再度より詳細な脳モデル模型を作成して実験を試み、数値解析で得られる結果と比較して考察をする。磁性球を脳底部近傍に留置する効果を確認するに当たっては、数値モデル構築が困難な場合は直接実験にて実施する方法を取るなどの方策を取る。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
主に研究代表者と分担者１名の旅費使用がなかったこと、および人件費・謝金の使用がなかったことによる。
磁気刺激コイルの製作費が未定（現在500,000円）のため、コイル製作費に当てる可能性が大である。
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