発作性心房細動治療目的に入院した患者に対して心肺運動負荷試験を行い、その際の心拍変動を評価する。合計114例の、心肺運動負荷試験時に洞性整脈であった患者の中で運動負荷試験中に心房細動発作をおこしたものは5例であった。全症例の平均最高酸素摂取量、嫌気性代謝閾値は健康な日本人の基準値より低かった。心房細動発作に対する不安感も運動制限の一因と考えられる。4例は嫌気性代謝閾値を大きく超えてから心房細動となり、負荷終了後に自然停止した。現在周波数領域解析による運動時の心拍変動の解析中である。心房細動発作が運動で誘発されるかどうかを、軽度の負荷で判別できれば、多くの患者の活動性向上、健康増進につながる。
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