研究課題
挑戦的萌芽研究
失語症者をはじめとするコミュニケーション障害者の言語音聴取のリハビリテーションに対して示唆を得ることを目的とし、ブローカ野における音声知覚、聴覚処理障害と認知処理との関連性、失語症者・健常高齢者の音韻認知における口形提示の有効性について調べた。ブローカ野特有の音声知覚の特徴を確認することはできなかった。聴覚処理の問題と脳血流低下との間の関連性、聴覚情報処理障害(APD)の症状の軽度の記憶障害との関連性が示され、APDは認知症に先行して生じる症状であることが示唆された。また、失語症者および健常者において構音運動の視覚情報が音韻認知に促進的に働き、構音の視覚化が聴き取りに有効であることが示された。
言語障害学