研究課題/領域番号 |
25560306
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
細越 淳二 国士舘大学, 文学部, 教授 (70365526)
|
研究分担者 |
白旗 和也 日本体育大学, 体育学部, 教授(Professor) (20515184)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 体育の学力 / 技能 / 態度 / 思考・判断 / 学習指導要領 |
研究概要 |
本研究は,『小学校学習指導要領』及び『小学校学習指導要領解説体育編』に示された内容(技能,態度,思考・判断)の習得度を測る尺度を開発し,各地の小学校第4学年及び第6学年段階の「体育の学力」実態を調査することを目的としている. 研究初年度の平成25年度は,全国の体育実践及び子どもの学習の実態を調査するとともに,予備調査を踏まえた調査尺度を開発することが計画されていた. 今年度は,全国各地の小学校における授業実践を観察することから,子どもの技能,態度,思考・判断面の実態及び本研究における調査に向けた学校施設環境等についての情報を把握した.また各地の教員へのインタビューを通して体育授業実践の現状,成果と課題,学習指導要領に対する意識等について情報収集した.加えて,S県S市内の小学校において行われた体育授業単元に関わることから,子どもたちに確かな学力を習得させるための授業の考え方,教材づくりの方向性,子ども同士の関わりの持たせ方,学習成果の見取り方(評価の仕方)等についての実践的な検討を行った. これらのことから,各地の体育授業に関わる実態と実際の調査実施に係る条件について,一定程度,把握することができた. 同時に,調査対象校の選定も実施した.関東圏内にとどまらず,全国各地の小学校を対象として調査を実施するために対象校への打診を行い,調査の見通しを得たところである. 現在は,上記の成果を踏まえて調査項目及び分析尺度の開発を行っている段階であり,この手続きが完了した時点で,調査実施へと研究を進めていく予定である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究所年度の今年度は,研究代表者の細越と研究分担者の白旗が各地の授業実践を共同で観察し,授業や子どもの実態をとらえるとともに教師の意識や調査に求められる学校の施設環境等の情報を収集した.この実態観察から調査項目及び評価尺度開発のイメージを具体的に共有することができた. また研究代表者の細越は,小学校における体育授業実践に関わり,より実践的な視点から体育の学力を保障する授業づくりについて考察するとともに,研究分担者の白旗は調査対象校の選定を積極的に行うなど,役割を分担して作業を展開したことから,調査実施に向けた準備を整えることができた. 現在は,技能については実技テストを,態度,思考・判断についてはペーパーテストを想定した尺度開発を行っている. 上記のことから,本研究はおおむね順調に進展しているととらえている.
|
今後の研究の推進方策 |
研究2年目となる平成26年度は,平成25年度の研究成果を踏まえて,調査項目及び評価尺度を精緻に検討・確定し調査実施を行うことになっている. その際,学校事情で調査実施が可能な時期とそうでない時期があることを踏まえて,平成26年度内の早期に各対象校と連絡をとり調査日程を確定して,首尾よく研究を進展させる予定である. なお調査対象校は,一般的な学校や体育の研究校,大都市圏と他地域等,対象地域の偏りが生じないように配慮して調整を行う必要があると考えている.
|
次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度内に発注した物品が,年度内に納品されなかったため.次年度使用するものとして手続きした. 平成26年度早々に納品予定であるため,納品された時点で平成25年度分の未使用額は消化される見通しである.
|