研究課題/領域番号 |
25560315
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山本 裕二 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (30191456)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 心理的距離 / パッティング動作 |
研究実績の概要 |
平成26年度は,前年度行った実験データの解析を中心に行った.その結果,VAS(Visual Analogue Scale)による距離に対する成功度の評価は,平均で見ると,プロゴルファーでもアマチュアゴルファーでも,ほぼ物理的距離と等しく評価し,距離が遠くなるほど成功度の評価が低下することが明らかになった.しかしながら,個別にみると,必ずしも心理的距離と物理的距離の関係が線形ではない特徴も見られた.さらに,パッティング動作のキネマティクスの解析では,パターのピーク速度を迎える時期が,距離に関係なく,インパクト前の一定の時期であること,また,バックスイングの大きさに関しては,物理的距離に比例する選手と比例しない選手がいることが明らかになり,パッティングパターンの違いであると考えられた. また,パッティング動作を実際のフィールドで計測するために,超小型モーションセンサの開発を行い,試作品を作成した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に行った実験データが膨大であるために,その解析に時間を要したが,パッティング動作のキネマティクスに関しての解析は進めることができた.着目すべき変数の同定ができた半面,計測上の問題からパッティングフェイスの角度データの精度が不十分であることも分かり,次の実験での対応策を検討することができた.
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今後の研究の推進方策 |
第一実験での結果を論文としてまとめることと,不安喚起状態下での心理的距離と物理的距離に関する実験を進めていく予定である.その際に,絶対座標系のキャリブレーションの方法を改善し,パッティング動作中のクラブフェイスの角度の計測精度を上げていく.さらに,可能であれば,実場面でのパッティング動作を超小型モーションセンサで計測してみることを予定している.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画していた第二実験を,前倒しで初年度に行ったため,第二実験に関わる人件費が不要になった.
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は当初計画の第三実験を行うので,その人件費として使用する.
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