本研究は、世界レベルで活躍した柔道選手17名を対象に、発育発達期の運動・スポーツ経験、各年代における技術面・体力面での練習方法など、1対1のインタビュー調査により各選手の生育史を明らかにしたものである。 特筆すべきは、1980年ごろから現在までの約35年間に、世界で活躍した柔道選手17名の生育史を男女7階級にわたって幅広く調査し、ハンドブックとしてまとめたことである。近年、定性的(質的)な研究の必要性が注目されている中で、ジュニア選手を中心とした幅広い年代の柔道家やその指導者が活用できる知見をハンドブックにまとめたことは、後進の指導や柔道界の発展に繋がると考えられる。
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