研究課題/領域番号 |
25560329
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
永野 智久 慶應義塾大学, 総合政策学部, 講師 (10424194)
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研究分担者 |
加藤 貴昭 慶應義塾大学, 環境情報学部, 准教授 (30365481)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | サッカー / 眼球運動 |
研究概要 |
本研究の目的は、オープンスキル(競技中に環境が絶えず変化し予測が困難な状況で発揮される運動スキル)を要する特定のスポーツ状況において、対戦する競技者間の「駆け引き」及びチームメイトとの「連携」に焦点を当て、複数の競技者の視覚的行為(Visual behavior)を同時に記述することである。例えば、サッカー競技中の1対1状況において、ボール保持者(攻撃選手)とディフェンス選手(守備選手)の「駆け引き」について、その勝敗に影響する要因を直接観察できない視線移動パターンから記述することである。さらには、チーム・グループ戦術で重要となる意思の疎通(アイコンタクト)のタイミングやグループとしての状況の把握・共有についての知見を深める。 平成25年度(STEP1)は、対人スキルを要する最小な状況として、サッカーの1対1状況を設定し、対人競技者間における眼球運動を計測する実験を実施した。実験には大学体育会レベルのサッカー選手(競技経験10年以上)の中から攻撃選手、守備選手がそれぞれ1名、被験者として参加した。両者が実際にプレーする最中の視線移動パターンを時間的・空間的に記述した。攻守の役割の違いにより、それぞれ特有の視線移動パターンが記録された。また、攻撃の目的達成時、逆に、守備の目的達成時に特有な身体動作と視線移動パターンを記録した。引き続き、このような視覚的「駆け引き」を詳細に記述することで、勝敗(パフォーマンス)に影響する重要な時間的・空間的な情報を明確にする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度はSTEP1として当初予定していた通り、対人競技者間の眼球運動について実際のプレー状況において特有の視線移動パターンを記録することができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度はSTEP2として、予定通り、集団行動に焦点を当て、グループ内の連携に関わる視覚的行為(Visual behavior)を、実際のプレー状況において眼球運動を記録することで明確にする予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
年度当初の計画時よりも、初年度の研究に必要な物品等の調達よりも次年度に使用する研究に必要な物品等の調達のために研究費が必要と判断したため。 すでに次年度の研究に使用する物品等についての見積もりをとり、早急に物品を調達できる準備が整っている。
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