今後の研究の推進方策 |
今後は,報告者らが考案したin vivoバイオイメージングモデル(Sonobe et al. Am J Physiol, 2008,2010)を用いて,Kaede 由来の蛍光画像が取得できるかどうかを確認する.ミトコンドリアは筋線維組成によって密度が異なるため,速筋線維と遅筋線維において分布の違いを検討する(実験2).その後,動静脈を閉塞することによる虚血モデル,ならびに電気刺激による筋収縮モデルによって,筋細胞を低酸素環境下に置く.酸素レベルは,酸素分圧を実測できる酸素クエンチング法を用いる (Kano et al. Am J Physiol, 2011, Koga and Kano et al. J Appl Physiol, 2012).低酸素レベルとミトコンドリア挙動との関連性を明らかにする. 現在まで,蛍光タンパク質Kaedeの導入方法を検討している(ターゲットベクターの選択,蛍光がミトコンドリア局在発現かどうかを証明するために,ミトコンドリア膜電位感受性蛍光指示薬との比較). 今後の手順として,ミトコンドリアのマーキング方法(紫外光の強度,時間,範囲などの最適化条件の設定),観察モデルの確立(ミトコンドリア挙動の撮影条件,高速蛍光フィルタ切り替え装置の導入と観察プログラムの最適化,空間分解能を向上するための電動Z軸制御システムの構築)を遂行する予定である.
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