研究課題/領域番号 |
25560362
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
青柳 幸利 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (50202495)
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研究分担者 |
綾部 誠也 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (80407238)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 日常身体活動 |
研究概要 |
本研究では、高齢者における日常身体活動(運動や睡眠など全てを含む)の実態を、従来のアンケートに基づく主観的かつ曖昧な方法ではなく、加速度センサー付き体動計を用いて客観的かつ精確に把握し、どのような身体活動の量・質・タイミングの組合せ(総合的パターン)が種々様々な心身の健康、特に健康寿命の延伸あるいは健康長寿の実現に最適であるのかを縦断的に解明する。本年度は、特に日常身体活動(歩数および中強度活動時間)と免疫機能との関係について分析を行った。その結果、1日あたりの歩数が8000歩、中強度(安静時代謝量の3倍以上の)活動時間が20分を超えて生活すると、NK細胞活性など免疫機能全般が高まるどころか、逆に低下することを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成25年7月の2週間にわたり、群馬県中之条町の65歳以上の全住民約5,000名(寝たきりや認知症は除く)を対象に、総合的な健康診査や体力測定、アンケートなどから疫学研究調査を行った。これは、身体活動の観察研究にとっては縦断データの収集、栄養の介入研究にとってはベースラインデータの収集にそれぞれ相当する。また、免疫マーカー、酸化ストレスマーカーなどの測定を実施した。
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今後の研究の推進方策 |
本疫学調査の10年前および終了直後より、対象者のうち最低でも500名に体動計を1年以上、毎日、24時間装着してもらい、歩数や10段階(体動レベル0-9)の運動強度を加味した消費カロリー、数秒ごとの活動バターンの変化などを詳細に調べる。この体動計は、精度の向上と1ヶ月以上(36日)にわたるデータの連続記録が可能なよう、プログラムに独自の工夫をこらしたものである。さらに、体動計のデータ回収と同時に、運動実施や転倒発生などについても毎月調べる。また、定期的にエンドポイント(病気の発症、ADLの低下、死亡など)の追跡・確認を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は本調査において、予定とおりの参加者が測定されましたが、平成26年度に多くの調査参加者を測定するため(スタッフの雇用など)、予算の配分額を修正した。 調査委託(平成26年度4月~9月)60万円、(平成26年度10月~平成27年度3月)60万円
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