研究課題
申請者はカルジオトキシンを用いた急性の筋傷害モデルとリポポリサッカライド (LPS)を組み合わせた方法により、筋傷害とLPSによる誘導される炎症性サイトカインの関連を測定した。その結果、筋傷害を誘導することで、LPSで誘導される血液中炎症性サイトカインの量が、顕著に抑制される事を明らかにした。さらに、筋ジストロフィーモデルマウスであるmdxマウスを用いて、同様の検討を行った場合においても、同様の成果が得られた。ストレスで誘導されるグルココルチコイド等は、免疫抑制作用がある事が知られているため、カルジオトキシンモデルでのグルココルチコイド濃度を測定したが、コントロールと違いがなかったため、我々の仮説通り、筋傷害に伴って遊離された因子が免疫能に対して抑制的に働く事を実験的に証明する事ができた。因子同定の為に、骨格筋抽出物や筋傷害血清が樹状細胞の炎症性サイトカイン産生に対する影響を検討した。その結果、骨格筋抽出物では抑制作用が観察されたが、血清では効果を観察する事が困難であった。また骨格筋抽出物の場合では、極めて高濃度を用いる必要があった。
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Stem Cell Reports
巻: in press ページ: in press
Stem Cells
Development
巻: 142 ページ: 51-61