我々は急性の筋傷害モデルとLPS投与による急性炎症モデルを組み合わせることで、筋傷害をうけた際には、LPSによる炎症性サイトカインの発現が顕著に抑制される事を明らかにした。さらに、筋ジストロフィーモデルマウスを用いた検討においても、同様の結果が得られた。ストレスで誘導されるグルココルチコイドは免疫抑制作用があるために、これら筋傷害をうけたマウスでは、ストレスの影響で免疫応答が抑制される可能性があったため、ストレスマーカーの発現を検討した。その結果、筋傷害とストレスマーカーには相関はなく、我々の仮説「骨格筋由来の分子が免疫応答を抑制する」を支持した。
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