研究課題/領域番号 |
25560387
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
永吉 美香 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (30582374)
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研究分担者 |
吉川 ひろみ 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (00191560)
高木 雅之 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 講師 (90468299)
古山 千佳子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 准教授 (90280205)
西村 玲子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (10503104)
山西 葉子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (30423627)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 作業 |
研究実績の概要 |
平成28年度も前年度に引き続き、研究責任者が研究に従事できない状況にあったため、平成26年度までに各施設で得たデータを分析するまでにとどまり、研究を進めることができなかった。データ分析において、児童自立支援施設入所児の、特に社会交流技能については、同年齢一般集団と同等の範囲内にはあるが、平均よりも低い値に測定値が集中するという傾向を確認できた。この傾向は発達障害等の診断の有無に関わらず存在し、児童自立支援施設在籍児に生育環境等に起因するスキルの弱さがあるものの、グレーゾーンにあるものが多く、支援の対象となりにくかった可能性を示唆できると思われる。施設外では厳しい環境下に置かれる可能性の高い児も多いことから、より具体的で実践的なスキルアップの方策が必要であると考えられる。さらにこの層とは別に、明らかに生活に支障をきたすレベルの作業遂行技能をもつ児童も一定の割合で確認され、彼らへの適切な支援の拡充が急務であると思われた。児童自立支援施設在籍児が語る作業ニーズには学習やADLに関わるもののほか、家族を含む特定他者とのコミュニケーションの改善も含まれていた。また時期をあけて複数回の測定が行えた施設では、児童自立支援施設での生活を通じて社会交流技能の全体的な向上傾向が確認できた施設もあった。研究期間は平成29年度まで延長されているため、平成29年度には研究再開し、考察等を加え論文執筆を行なって、研究終了させる予定となっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成28年度も前年度に引き続き、研究責任者が研究に従事できない状況にあったため、平成26年度までに各施設で得たデータを分析するまでにとどまり、研究を進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度には研究再開し、考察等を加え論文執筆を行なう。この際、全体から得られた結果を研究協力施設職員にフィードバックし、議論を重ねて論文へと反映させる予定である。研究から得られた結果に基づき、希望に応じて協力施設職員に対する説明会、研修会等を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
主研究者が研究が実施できない状況になったため、昨年度研究を中断していた。次年度から研究再開できる見込みであるため、研究停止期間に本来使用する予定であった資金を繰り越した。
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次年度使用額の使用計画 |
論文執筆投稿と、結果のフィードバックや研修会開催時の旅費等、学会発表時の旅費等に使用する。
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