放線菌が生産するペプチド系抗生物質、フェガノマイシン(PM)は、N-末のフェニルグリシン誘導体(PheGly)に長さと配列の異なるペプチド(NVKDRとNVKDGPT)が結合している2種類が知られている。その生合成研究を行った結果、2つのペプチド部分がリボソームにより、38アミノ酸からなるプレカーサーペプチドとして供給されること、さらにATP-graspモチーフを持つPGM1がPheGlyをATP依存的にリン酸化し、次いで、2つのペプチドが求核剤として働くことを明らかにした。本酵素は幅広い基質特異性を有したことから結晶構造解析も行った。
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