本研究ではバイオマスの増産を目的とし、低分子化合物ライブラリを処理した植物の表現型を解析することで、有用な低分子化合物を探索した。まず、シロイヌナズナ種子にケミカルを添加した後、青色光下で培養し、画像を取得・評価した。開発した計算プログラムを用い、22項目について定量的な数値を算出した。本研究では植物が伸長し、子葉の面積が小さいフェノタイプを持つもので特に著しく差異を示した化合物の#203を候補とした。#203を添加すると、青色光下のみで伸長が亢進した。#203およびその類似化合物について遺伝子発現解析を行ったところ、#203のみ青色光受容関連遺伝子の発現に変化が起こらないことを明らかにした。
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